この記事ではMidjourneyで画像を生成する際に、よりプロンプトに忠実に画像を生成する(Midjourneyの持つ芸術性を抑える)よう指定するパラメータ –style rawについて解説します。
Midjourneyが持つ芸術性
Midjourneyは芸術的な色や構図、形を好むように訓練された画像生成AIです。
そのためMidjourneyを使用して画像を生成すると、Midjourneyはプロンプト以上に美化(自動美化)した画像を生成する傾向にあります。
この自動で美化する機能は画像生成の役に立つときもあれば、思った通りの画像が生成できない原因となってしまうときもあります。
Midjourneyが持つ芸術性について詳しくはこちら
–style rawパラメータ
–style rawパラメータを指定して画像を生成することで、Midjourneyが持つ自動美化の適用を抑え、よりプロンプトで指定した通りの画像を生成することが可能になります。
例1:Ninja
例えばプロンプトで「Ninja」を指定したとき、–style rawを指定しない場合は非現実的な(ファンタジーの)忍者が生成されます。
–style rawなし
–style rawあり
例2:Japanese
続いてプロンプトに「Japanese」を指定して画像を生成すると、–style rawのありとなしで以下の違いが出ます。
–style rawなし
–style rawあり
例3:Beautiful Cat
最後にプロンプトに「Beautiful Cat」を指定して画像を生成すると、以下の違いが出ます。
–style rawなし
–style rawあり
このように、–style rawを指定するとより現実的な(プロンプトに即した)、–style rawを指定しないと芸術性を付加して画像が生成されることがわかります。
–style rawの指定方法
パラメータで指定する方法
パラメータで指定する場合は、テキストプロンプトの後に「–style raw」を入力することで指定が可能です。
/settings(設定)から指定する方法
–style rawは/settingsコマンドからも設定が可能で、[RAW Mode]が緑色になっていれば「–style raw」が自動的にプロンプトの末尾に入力されます。
Tips : 5.0以前のバージョンの–styleパラメータ
Midjourneyの旧バージョン(5.0以前)と現在のバージョン(5.1以降)では–styleパラメータの指定が大きく変わっています。
例えばNijiの5バージョンでは–styleパラメータとして以下が設定可能でした。
- –style cute
- –style expressive
- –style original
- –style scenic
しかし現在旧バージョンのMidjourneyを使用することはできないため、–styleパラメータは「raw」を指定することのみが可能になっています。
旧バージョンについてはこちら
(あくまで筆者主観ですが)とは言え、raw指定のありとなしでそこまで大きな違いが出ないことも多々あります。
何度生成しても芸術的な(ファンタジーな)画像ばかり生成される際に、rawを指定することで望んだ画像が得られるかも、くらいに考えてもよいかもしれません。